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声優になるには

実はぼくの知り合いに、声優をめざしていた男がいたのです。その男は、普段は会社でパソコンをいじって仕事をしている人間です。年齢は、すでに子どもが中学生ですから、ご想像に難くないと思います。そんな年齢にもかかわらず、彼は夢を持って頑張っておりました。

 

確かに、彼の電話の応対などを聞いていると、落ち着いてしっかりしている雰囲気の中に、どこか優しさを思わせるような声の主ではありました。成程、彼なら向いているんじゃないかって思ったぼくは、思わず、“頑張って”と言ってやりました。

 

声優をめざしていた彼。その彼は、ちゃんと、どこかの養成所に通っておりましたよ。週に何度か、会社が退けてから、その養成所に直行しておりました。彼から、練習用の台本などを見せてもらったことがあります。そして、“こんど、ぼくこの役をやるんですよ”なんて言っておりましたっけ。いくつになっても、人間が人間であることをヤメルわけにはいきません。そして、人間である以上、夢が必要なのです。ぼくは、そう思っています。特に男性はその傾向にあるかもしれませんね。

 

しかしながら、夢は夢として、現実に生きているこの身は、今いる場所から逃れるわけにはいかないのです。夢は、夢として追いかけつつ、なお、今いるその場所で戦わねばならないのが、ぼくたちの生活というものなのです。そして、今の生活を犠牲にすると、不思議なことに、その夢もだんだんと遠ざかってしまうものらしいのです。したがって、本当に夢を達成させたいならば、今いるこの場で、人間は戦い勝たねばならないということです。

 

彼は、それを見事に実践していたと思います。実際、昼間の仕事が終わり、養成所へと向かう彼の姿はイキイキとしておりました。彼にすれば、声優の養成所に通うということが、仕事への励みにもなっていたようです。仕事があるから声優の養成所に通える、また養成所に通うことが仕事への励みともなっている。この両輪を見事に両立させてこそ、夢に向かっているという実感が湧いてくるのだと、ぼくは思っております。

 

要は、これが夢を実現させるもっとも近道なのでは、と思っているのです。声優が本業になっているような人ならいざ知らず、そうでなければ学生であれ社会人であれ、その人の本業というものが必ずある筈なのです。まずは、その本業を精一杯やらねばウソです。すべてのことは、まず足元を固めてからです。

 

その上で、声優になるには、さまざまなコースがあるようです。まずは、先ほどの彼のように養成所に通うこと。また、劇団や専門学校などにも声優コースがあるようです。そしてさらには、なんと、高等学校にも声優コースというものが存在するそうです。

 

さて、これから声優になろうなんて方々は、どのコースを選択されますか。その方の状況に合わせて、さまざまなコースが用意されております。さらに、先ほどの彼は、確か週に3回ほど養成所に通っていたようですが、週に1回でも大丈夫のようです。そして、人前で話をすることが苦手とか、あがりやすいなんて人のためのレッスンなどもあるようなので、そんな人たちにだって声優への道は、ちゃんと開かれているようです。

 

ぼくは、個人的には、あまり若いうちから将来の職業を決めてしまうということには、少々抵抗のある人間なのです。途中で人生のコースが変わるかもしれないと思うからです。しかし、そんなことはない、自分の人生はコレでいくのだという方なら、高校から声優コースもちゃんとあります。もっともこちらは、数的にはまだ少ないようですが。

 

さて、声優ですから、その必要とするのはあなたの声です。姿や顔は関係ないと考えがちです。ですが、最近の傾向としてはそうでもないようです。つまり、マルチな活動が要求されるようなのです。というのは、この業界では、キャラクターのイメージソングを歌ったり、CDを出したりするからです。レコーディングの機会なども、ずいぶん増えてきているとのことです。

 

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